スジコウイカの求愛。今ごろのシーズンだとあっちこっちで見られます。ただ、透明度がいいときは求愛していることが少ないようで、むしろ天気がぐずつき視界も悪いときが狙い目。●撮影/Canon 5DmarkⅡ 430EX2+Z240 50mmコンパクトマクロ マニュアルモード(f5.6 1/125) 東伊豆・富戸
伊豆半島からやっと戻ってまいりました。
長期滞在していたため、前回はブログ更新が滞ってしまいましたが、もうすぐ伊豆のお店(テールクラブハウス)もインターネットが開通する予定。そうなれば、海辺からのブログ更新が可能となり、フレッシュな情報をお届けできるでしょう。乞うご期待!
さて、今週の話題はイカ。
伊豆半島で見られるイカといえば、大きくて派手なアオリイカが注目されがちですが、今の時期なら10センチに満たないほどの小さなコウイカの仲間こそが魅力的。まさに繁殖行動のピーク、ドラマチックな求愛や産卵行動を展開しています。
専門家によると伊豆で見られる小さなコウイカは何種類もいるそうですが、その中でもスジコウイカとボウズコウイカはダイバーの目に付きやすい。この2種は姿形がよく似ているので、大半の方は区別していないようです。でも、その生態はまったく違うんです。
まず、スジコウイカ。砂地や転石の海底を好むので、求愛や産卵を見る(撮る)にはそんな環境のところをていねいに探しましょう。見つけたら静かに観察してみてください。この時期ならいろんな行動や表情を見ることができますよ。例えば、求愛です。
スジコウイカの求愛は、大きなオスが中央の2本の腕を持ち上げ、メスにアタックします(写真上)。「アタック」といっても突進するだけで、体をぶつけ合うことはありません。このとき体色を激しく変化させるのですが、一瞬のことなので撮影はとても難しい。また、円を描くように動きまわるので、フォーカシングも一苦労。
そこで、求愛に夢中で動きの激しいオスは“捨てる”ことが撮影のポイント。あまり動かないメスにピントを合わせておいて、そこにオスが突進してくるのを待つんです。この方法ならけっこううまく撮れます。ただし、光にはとても敏感。強いストロボ光を照射すると驚いて逃げてしまうので、ISO感度を上げて弱い発光で撮影するといいでしょう。
ボウズコウイカ(写真左)、コウイカには珍しく岩場や岩礁に生息しています。スジコウイカと違い、メスのほうがオスより体が大きいようです。ふだんは岩の下などに隠れているのですが、今の時期は外に出ていることが多いんです。もちろん、繁殖シーズンだからでしょう。
大きなメスを見つけたら、近くに必ずといっていいほど目立たない小さなオスがいます。交接の機会を辛抱強く待っているんです。チャンスと見れば、直線的にメスにダッシュ、腕を代わるがわる伸ばし、体色も変えながらアピールします。
無事に交接が終わると、メスは小さなカイメンに卵を産みつけます。アオリイカの産卵は簡単に見る(撮る)ことができますが、ボウズコウイカの産卵の瞬間は稀です。撮影できれば、超ラッキー! 実は先日、その超ラッキーに遭遇したゲストがいらっしゃいました。
このボウズコウイカもスジコウイカ同様、あまり天気のよくない日や透明度の悪いときに姿を見せることが多いんです。この時期の伊豆半島は「水が濁ってる」「魚も少ない」などなど、ダイバーには不人気のようですが、それはホントにもったいない。水中ではこんなに素晴らしいシーンが繰り広げられているんですから。
さらに、これからの伊豆半島ではテンジクダイの仲間も産卵シーズンを迎え口内保育も見られますし、ウミタナゴの“出産”などなどベビーラッシュが続きます。
そして宣伝。テールでは6月末まで「2ダイブで10,000円(税別)!」というキャンペーンを実施中。ぜひ、ご利用ください。詳しくはコチラ。
●photo & text by 千々松政昭
●写真(中)/ボウズコウイカやスジコウイカ、ミサキコウイカといった小さなコウイカたちは、カイメンに産卵することが知られています。●撮影/Canon 5DmarkⅡ 430EX2+Z240 50mmコンパクトマクロ マニュアルモード(f8 1/125) 東伊豆・富戸
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